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  • 2014.03.25 Tuesday
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音楽評・Belle and Sebastian 「Push Barman To Open Old Wounds」〜フルキズ・ソングス アーリー・シングルズ・コレクション〜

評価:
ベル・アンド・セバスチャン
EMIミュージック・ジャパン
¥ 2,209
(2005-05-18)

ベル・アンド・セバスチャン。


最初にそのバンドを知ったのは、学生時代のアルバイト先だった。
煙草が似合うバイト仲間の彼女は、
信じられないほど音楽と映画の造詣が深く、
度々、色んな素敵な作品を教えてもらったものだ。
その頃テクノ/ハウス一辺倒だった僕の嗜好を、少なからず広げてくれた。
今、彼女はどこで何をしているのだろうか。
都会の片隅でカフェなど開いて、自分が気にいったものだけを
集めて、昔のように煙草をくゆらしているのだろうか。
そんな彼女が勧めてくれたのが、ベル・アンド・セバスチャンだった。

当時のUKモノのバンドなんて、
ほとんど食指を動かされるのはなかった気がする。
なんせ世を挙げてのダンス・ムーブメント。
DAFT PUNK、ベースメントジャックス、
FAT BOY SLIM etc ・・・・・・。
もちろん、悪かろうはずはない。
どっぷりとその享楽的な音に首までつかっていた。
ライブハウス?行くならクラブだろ。
ああ。その選択は間違いない。僕も賛成だ。
夜通し、冷蔵庫の化け物みたいなスピーカーの前で、
汗だくになりながら始発まで踊り狂う。間違ってはいない。
で、家ではなにを聴きたい?
背骨まで貫通するキック音と、耳をつんざくハット音。
鼓膜を完全に麻痺させて、よろよろと人並みに逆らって、
明け方の始発に乗り、ヘッドフォンを耳にする。
そんな時は美しいメロディを聴きたい。切実に。
ベル・アンド・セバスチャン。
メランコリックでただただ美しいメロディ。
完璧だった。

1996年にグラスゴーにて結成したベル・アンド・セバスチャンは
今まで以下のアルバムをリリースしている。


◆オリジナルアルバム
■ Tigermilk(タイガーミルク)(1996)
■ If You're Feeling Sinister(天使のため息)(1997)
■ The Boy With The Arab Strap (1998)
■ Fold Your Hands Child, You Walk Like a Peasant(私のなかの悪魔)(2000)
■ Storytelling(ストーリーテリング)(2002)
■ Dear Catastrophe Waitress(ヤァ!カタストロフィ・ウェイトレス)(2003)
■ The Life Pursuit(ライフ・パースート)(2006)


◆ ベストアルバム
■ Push Barman To Open Old Wounds
  (フルキズ・ソングス アーリー・シングルズ・コレクション) (2005)



今回聴いて、その美しいメランコリックな音にヤラれてまったのは
「Push Barman To Open Old Wounds」
(フルキズ・ソングス アーリー・シングルズ・コレクション)」だ。
彼らが古巣のJeepstarレーベルで、リリースした、

1997年・『DOG ON WHEEL』
1997年・『LAZY LINE PAINTER JANE』
1997年・『3..6..9 SECONDS OF LIGHT』
1998年・『THIS IS A MORDERN ROCK SONG』
2000年・『LEGAL MAN』
2001年・『JONATHAN DAVID』
2001年・『I'M WAKING UP TO US』


までの7枚のシングルの曲が収録。
当時のベル・アンド・セバスチャンは、
シングルをアルバムに収録しないというルールが
あったので、このシングルコレクション(実質的なベストアルバム)は、
痛々しいまでの甘くて美しい彼らの音楽の結晶だ。
邦題の「フルキズ・ソングス」は言いえて妙。
まさしく、聴く者の心を切なくうずかされる、
「なかったことにしておいた」センチメンタリズムが、耳を襲う。
素晴らしい。なかったことにしたはずなのにその甘い泥濘は、
決して消えたわけでも、変質したわけでもなく、
僕らのどこかに隠れていただけなのだ。
特に「Lazy Line Painter Jane」は圧巻だ。
ゲスト・ヴォーカルの Monica Queen の高揚感溢れる歌声。
めくるめくシャンデリアの下で、酩酊しながら手首を切るような
甘い高揚。


Belle and Sebastian - Lazy Line Painter Jane




以下に、数曲紹介する。

Belle and Sebastian -String Bean Jean





Belle & Sebastian - Winter Wooskie





国内版は和訳も付き、各シングルごとの解説も詳しい。
正直、ストーリーテリング調の歌詞はちょっと難解だ。
しかし、こんなただただ美しい旋律とメランコリックなアトモスフィアを
ひっそりと、ダンス・カルチャーからこっそりと身を潜め、
磨き上げたピアノ線のような、世界を誰が素通りできるのだろうか。
メインヴォーカルである Stuart Murdoch (スチュアート・マードック)の
体温に近い泥濘の中に耽溺するような歌声はもはや魔法だ。
相変わらず、カバーアートも秀逸。


表紙


インナー1


インナー2


完璧だ。
グラスゴーの暗欝な空が生んだ最高のギター・ポップ。



JUGEMテーマ:音楽



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 英国のBBCってのは割と融通が利くというか、ミュージシャンには好意的な側面があって、いわゆるBBCスタジオを自分の所で使っていない時間帯...
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