calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< April 2020 >>

categories

archives

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • 2014.03.25 Tuesday
  • -
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

DVD評・ラーメンズ第16回公演・「TEXT」--彼らの高み。

すごい。すごい。どこまで高みに向かうのか。ラーメンズは。


友人の家で飲んだくれた翌日、僕は録画されたラーメンズの
第16回公演・「TEXT」を一緒に見た。
爆笑。その完成度への感嘆交じりの嘆息。
何故か、「ズルいっ。」って思ってしまった。
残念ながらまだDVD化はされていない。
遠からずされるだろう。多分。
今のところ最新版のDVDは、第15回公演・「アリス」。

ラーメンズ 第15回公演 「アリス」
ラーメンズ 第15回公演 「アリス」


今、ラーメンズの紹介は必要だろうか?
念のため、簡単に。
ラーメンズは小林賢太郎と片桐仁からなる、「お笑い」コンビ。
1999年、NHK「爆笑オンエアバトル」に出演。
美大出身というユニークな経歴と、なによりもその独自すぎる路線で
一躍、知る人ぞ知る地位を獲得。
近年では、舞台公演を中心に活動する。
そのチケットはあっという間に、即完売らしい。
個人的にも一度は行ってみたい。でも多分無理だろう。
大きいTUTAYAにでも行けば、彼らの作品に会える。
最近ではアップルコンピュータのCMに、二人そろって出演していた。
(良くも悪くも実にアップルらしい起用だ。)
僕が知ったのは椎名林檎と小雪主演の短編キネマ、
「百色眼鏡」に出演して、気になったのがきっかけだと思う。

ラーメンズを便宜的に、「お笑い」コンビと僕は書いた。
しかし彼らは、お笑いにしてお笑いのみにあらず。
演劇にしてそれのみにもあらず。
コント?アート?そのボーダーすら見極めるのも困難だ。
目指す地平も、作り上げる世界も通俗的な意味での「お笑い」ではない。
僕の狭い体験では「お笑い」が世界観を構築するなんて、
ダウンタウンのコント・「トカゲのおっさん」以来。

勿論、おバカエンジン全開の爆笑系のコントもある。
名作コント「ラーメンズの日本語学校」シリーズなどがそうだ。

日本語をネイティブとしない外国人教師と生徒が、
斜め上の日本観を炸裂させる、抱腹絶倒系コント。
フランス人バージョン。
イタリア人バージョン。
アメリカ人バージョン。

例:「コレハ山手線デスカ?」「ハイ埼京線デス。」

どれも、おバカエンジンは出力最大。
余談だが、ラーメンズは手持ちの珠玉ネタやその構成の、
セルフ・ヴァージョンアップが本当に上手だ。
「日本語学校」系列で、明らかに「違法なことをしている」
熱帯アジア系二人に扮するコントが初期にある。

「ソノ(?)百枚ノ一万円札ノコピーハ、(以下略)」
「ソノ"植物"ハ、勝手ニ生エテキマシター。」
「コノ写真ハ全然似テマセンガ、私ノパスポートデース。」
「本当デスー。」
「ソンナ白イ粉、初メテ見マシター。」
「・・・多分、小麦粉カ何カダー。」

・・・NHK「爆笑オンエアバトル」で放映されたのだから
案外公共放送も、度量が深いのかもしれない。
ちなみにその影響を受けたと思われるTシャツを
以前、下北沢で見た。



さすがに着るのは勇気がいるので、買いはしなかったが。
2006.04.08のエントリ、「下北沢兄妹ライダー」より。

少し長くなるがウイキペディアの「ラーメンズ」から、パッケージ化されていると思しきものを挙げてみる。
ご参考までに。
彼らの特徴のいくつかに、どんどん日本語を駆使し、
語感とロジックによって、最終的にトンデモない方向へと
離陸してしまう点と、
設定の奇抜&シュールさがある。
それも含めて、勝手ながら
覚えてる限りでコント内容を分類してみた。


●第5回公演「home」 (2000年1月28日〜1月30日)

 無用途人間
 読書対決 (★日本語離陸度:高)
 映画好きのふたり
 縄跳び部 (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 ファン
 百万円
 漫画家と担当 (★設定の奇抜さ度:高)
 無類人間


●第6回公演「FLAT」 (2000年5月2日〜5月14日)
 初男
 埋蔵金
 海豹
 アレグレット
 ドーデスという男
 新橋駅をご利用の皆さん
 お引っ越し
 棒
 透明人間
 プーチンとマーチン(★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)


●第7回公演「news」 (2000年8月2日〜9月2日)
 私の言葉が見えますか (★設定の奇抜さ度:高)
 読書対決news篇 (★おバカ度:高 ★日本語離陸度:高)
 バッハ (★おバカ度:高)
 雪男
 私の言葉が見えますか(弱気) (★設定の奇抜さ度:高)
 王様 (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 big news
 英語の恋
 私の言葉が見えますか(完結) (★設定の奇抜さ度:高)


●第8回公演「椿」 (2001年1月29日〜2月16日)
 時間電話
 心理テスト
 ドラマチックカウント
 インタビュー
 心の中の男
 高橋
 斜めの日
 日本語学校アメリカン (★おバカ度:高高高! ★日本語離陸度:高)
 悪魔が来たりてなんかいう


●「第9回公演「鯨」 (2001年6月1日〜7月8日)
 ことわざ仙人 (★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 超能力
 バースデー
 壷バカ
 絵かき歌
 count
 アカミー賞 (★おバカ度:高)
 器用で不器用な男と不器用で器用な男の話
 
 
●特別公演「零の箱式」 (2001年8月27日〜9月12日)
 現代片桐概論 (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 文庫本
 タカシと父さん (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 釣りの朝 (★日本語離陸度:高)
 かわいそうなピンクの子犬コロチンの物語(★おバカ度:高)
 片桐教習所 (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 日本語学校フランス編(★おバカ度:高 ★日本語離陸度:高)
 小さな会社

●第10回公演「雀」 (2001年12月28日〜2002年1月27日)
 お時間様
 音遊
 プレオープン
 許して下さい
 人類創世
 ネイノーさん (★おバカ度:高)
 男女の気持ち (★おバカ度:高 注:小林賢太郎のキムタクの物真似は必見。)
 雀
 

●第11回公演「CHERRY BLOSSOM FRONT345」 (2002年3月29日〜5月12日)
 本人不在
 エアメールの嘘
 レストランそれぞれ
 怪傑ギリジン (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 小説家らしき存在
 マーチンとプーチン2 (★おバカ度:高 ★日本語離陸度:高)
 蒲田の行進曲


●第12回公演「ATOM」 (2002年12月25日〜2003年1月12日)
 上下関係
 新噺
 アトム
 路上のギリジン (★おバカ度:高 ★日本語離陸度:高)
 採集
 アトムより

●第13回公演「CLASSIC」 (2003年3月12日〜4月6日)
 ベルボーイのホテル旅館化計画 (★おバカ度:高 ★日本語離陸度:高)
 マリコマリオ
 受験
 ダメ人間
 ギリジンツーリスト(★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 バニーボーイ (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 1313
 帝王閣ホテル応援歌(★おバカ度:高)

●第14回公演「STUDY」 (2003年12月26日〜2004年2月26日)
 study (★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 ホコサキ
 QA
 科学の子 (★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 地球の歩き方
 いろいろマン (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 金部
 

●第15回公演「アリス」 (2005年1月18日〜4月24日)
 モーフィング
 後藤を待ちながら (★設定の奇抜さ度:高)
 風と桶に関する幾つかの考察 ( ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 バニー部 (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)
 甲殻類のワルツ (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 イモムシ (★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高)
 不思議の国のニポン(★おバカ度:高 ★設定の奇抜さ度:高 ★日本語離陸度:高)

百聞は一見にしかず。
Youtubeから、サンプルを。


★「ラーメンズ 日本語 アメリカン 」




★ラーメンズ 「ネイノーさん」




★ラーメンズ バニーボーイ



*あえて、おバカ度が高いのを中心にチョイスしました。

そう。マンネリとは未だ無縁。
知的で極上なエンターテイメント。
映画で例えると、一時期(「ブロードウェイと銃弾」な等。)の
ウディ・アレンか?いや、適切な例えとは言えないかも知れない。
そして、自称オサレなスノッブのオモチャに
成り下がるほど、閉じてもいない。





何よりも驚くべきなのは、台本を手がける小林賢太郎の
引き出しの恐るべき多彩さと、演技者としての片桐仁と小林賢太郎の
その才能。
一番、脳の構造を見たい人のTOPに食い込む。
そしていささかも小器用にも多芸に溺れず、
クオリティを維持する点。
特に小林賢太郎の、恐るべき演技力はすごい。





ラーメンズ第16回公演『TEXT』。

 作・演出;小林賢太郎
 出演;片桐仁/小林賢太郎

 料 金;前売 5,000円・当日5,500円(全席指定・税込)
 当日券;開演の1時間前より発売
 開 場;開演の30分前
 企画制作;トゥインクル・コーポレーション 03-5468-0606

 東京公演    2/01(木)〜2/10(土) 東京・銀河劇場
 神戸公演    2/20(火)〜2/28(水) 神戸・新神戸オリエンタル劇場
 福岡公演    3/02(金)〜3/07(水) 福岡・西鉄ホール
 東京公演    3/12(火)〜3/25(日) 東京・グローブ座

そのクオリティは、もはや極み。

「TEXT」〜コトバ〜。
公演タイトルの意味を存分に理解した。
魔法のように存分に日本語はエディットされ、断片化され、再構築され、
そしてどんどん現実の大地から浮遊する。
正式パッケージ化はされていないのでコントのタイトルは不明だが、
未見の方のために概略だけを。

二人の全く異なる境遇の二人(小林賢太郎と片桐仁)が
話す内容の中で、たまたま同じだが意味の違う「同音異義語」が
リンクする面白さを存分に追求するコント。

「ハリウッド俳優のように喋らなければいけない」条例(最高)、
「少年ミュージカルのように喋らなければいけない」条例のもと
所狭しと舞台を疾駆する二人。
しかも、違反するとどこからとも無く空襲警報みたいなサイレンが鳴る。
どんな社会システムなのだろう?
興味は尽きない。

「タカシと父さん」のセルフ・ヴァージョンアップ。競走馬とジョッキー編。
おバカ過ぎ。ずっと片桐のターン(番)。
下ネタ風味もちょっと加味。
勿論、まだまだある。

そして最後のコントは、
未読だが、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたものと
おぼしき、リリカルな終盤は圧巻。切なくなる。
そして小林賢太郎の特筆すべき演技力。
表情と声のトーン。それだけでそのリリカルさが(「叙情(詩)的」)が
過不足無く観る側に刺さる。
100万光年の孤独が、僕を襲う。。

コトバのマジカルな遠心力。
床の上を数センチ、現実から離れたような世界。
そんな色々意味でのふわりと浮かぶようなトリップ感。
もしかしたら僕が夢中になるのは、そこなのかもしれない。
コント?アート?それとも舞台?
ラーメンズにしか渡れない、素敵で危険なミッション"タイト・ロープ"。
いつまでも進んでいって欲しいと切に思う。





スポンサーサイト

  • 2014.03.25 Tuesday
  • -
  • 09:57
  • -
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック